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Kadoさんのブログ

日々のあれこれを綴ります

鎌倉幸子『走れ!移動図書館:本でよりそう復興支援』を読む

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 2012年10月のライブラリーキャンプで知り合った鎌倉さんは、とびぬけてバイタリティーに溢れる人、という印象でした。今月でた鎌倉さんの本を読んだら、「人の心によりそう」ってこういうことなんだ、ということがよくわかりました。「いわてを走る移動図書館プロジェクト」の立ち上げから現在までの歩みがこの本には書かれていますが、その中にはカンボジア難民キャンプで図書館活動をしてこられた鎌倉さんの視点があちこちに語られていました。

「食べ物は食べたらなくなります。でも読んだ本の記憶は残ります。だから図書館員として本を届けていきたいのです。」(岩手・気仙沼の図書館員山口さんが2011年4月4日に語った言葉、p39)
「お菓子は食べたらなくなるけど、絵本は何度も読めるから好き。」(カンボジア難民キャンプでの女の子の言葉、p40)

 最終章では、「普遍の真理を伝えること」の大切さが語られています。国立国会図書館の目録ホールに掲げられた「真理がわれらを自由にする」という言葉に触れたのち、

 日本の書店や図書館に行けば、何百冊という絵本が出迎えてくれます。アジアにどの本を送ろうかと児童文学の専門家にご相談したことがあります。そしていただいたアドバイスは一言。
「普遍の真理を伝えているもの。」
 言語、国家、文化などが違えども「真理」といえるものが、テーマとなっているものを選びなさいということでした。(p214)

と書かれています。普遍の真理を伝える本を大人にも子どもにも手渡していくことで、大切なものとは何かが自然に読む人の心に育まれていくことでしょう。その上で、大槌町で「森の図書館」を運営している佐々木格(いたる)さんが「これから10年、20年後、日本の社会をリードする人材がこの被災地から生まれるんじゃないか」と語られた言葉を紹介されています。
 小さな新書版の本ですが、ずっしりと心に響く内容でした。

鎌倉幸子『走れ!移動図書館:本でよりそう復興支援』(筑摩書房、2014.01)
http://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480689108/

走れ東北!移動図書館プロジェクト〔シャンティ国際ボランティア会〕
http://sva.or.jp/tohoku/

真理がわれらを自由にする〔国立国会図書館
http://www.ndl.go.jp/jp/aboutus/shinri.html

森の図書館〔東北に行こう!大槌〕
http://tohoku.itot.jp/otsuchi/21

ライブラリーキャンプ〔Facebook
https://www.facebook.com/LibraryCampJP