Kadoさんのブログ

日々のあれこれを綴ります

築地本願寺の法要

築地本願寺

今日は一昨年亡くなった姉の追悼式が築地本願寺でありました。姉は献体を希望していたので、亡くなった日に病院へ送り出し、遺骨が戻ったのは今年の春でした。5月に家族で京都の寺に納骨しました。秋になり献体した東京医科歯科大学病院より、毎年この時期に行っているという追悼式の案内がありました。会場は築地本願寺ですが、コロナ禍のため参列は大学関係者のみで、遺族はZoomでの参加となりました。

13時から始まった令和4年度追悼式では、最初に追悼対象の287名の献体者の名前が、一人一人丁寧に読み上げられました。15分ほどかかりましたが、見知らぬ人たちとは言えそれぞれの人生の重みを感じさせる時間となりました。姉の名前もしっかりと聞き取ることができました。

続いて黙祷、そして学長と来賓による追悼の辞がありました。その後に実際に解剖に携わった2年次の学生代表から、追悼の言葉が読み上げられました。頭の中だけで思い描いていた人体に実際に触れ、解剖を進める中で、人の生死に正面から向き合う体験をしたこと、それぞれの方の生前の人生に思いを寄せることもあったこと、医療倫理について深く考えるようになったことなど、献体の持つ意味を改めて考え、胸に響く言葉でした。

その後に参列者による献花が行われました。2年次の学生の多くが参列した様子で、あとからあとから何人もの行列が続きました。半分くらいは女子学生だったのが印象的でした。

10分ほどの休憩をはさみ、法要が営まれました。築地本願寺浄土真宗本願寺派で、その作法に則り粛々と読経が行われました。僧侶の所作について、Zoom画面下に解説が映し出され、内容を理解することができました。「表白(ひょうびゃく)」というところでは本日の法要の概要を総師が現代語で話されたのには驚きました。焼香には先ほどの学生たちも加わり、それぞれマスクを取った表情をカメラが映し出してくれました。法要の後には法話が話され、そして散会となりました。

姉を送ってから2年ほどたちますが、静かにそれを受け入れていくことができました。