Kadoさんのブログ

日々のあれこれを綴ります

八月や六日九日十五日

f:id:lucyblog:20150808063255j:plain八月や六日九日十五日 荻原枯石(おぎわら・こせき)。忘れ得ぬ日々は既に足利の俳人が句にしていた。私は日航機事故の12日も加え毎年祈りの日としている(どの日も直接の縁はないが)。我が家は4人のうち3人が8月生まれで、8月は誕生と鎮魂の月である。そういえば長男の連れ合いも8月生まれだ。写真はベランダの日日草。
 8月13日は指揮者・山田一雄先生と、オーケストラの仲間だった上原誠さんのご命日。この日も特別。

宮柊二の短歌

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 日本経済新聞2015年3月1日詩歌・教養欄の連載最終回の最後のところをメモしておきます。

宮柊二(4)戦場からの手紙:無名兵士の覚悟うたう(愛の顛末 / 梯久美子

 戦火をくぐり、おびたたしい死を見てきた柊二にとって、わが子の誕生はどんなにか嬉しい出来事だったろう。
 この翌月に戦争は終わった。柊二は昭和61年に74歳で没するまで、戦後短歌を文字通り牽引した。数多くの名歌を残したが、晩年にこんな歌を発表して話題を呼んだ。
《中国に兵なりし日の五カ年をしみじみ思う戦争は悪だ》
 まっすぐな詠みぶりに、体験の重みと、時を経ても褪せることのない実感がにじんでいる。兵士として戦場の生死を見定めようとした青年の日の覚悟は、最後まで太い背骨となって宮柊二の人生を貫いた。

東洋文庫のイスラーム展

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東洋文庫でやっているイスラーム展を観に行きました。会期は2015年1月10日~4月12日。いろいろな種類のコーラン、羊皮紙に書かれた契約書、アラビアから中央アジア、南アジア、東南アジア、中国、そして日本のイスラーム、と分かりやすく実物を展示し解説していました。図録があったので内容をメモしておきます。

東洋文庫ミュージアム企画展示 もっと知りたい!イスラーム http://toyo-bunko-museu.sub.jp/

もっと知りたい!『イスラーム / 東洋文庫
 東京 : 東洋文庫, 2015.1.10
 21cm ; 28p (時空をこえる本の旅 ; 9)
 ISBN: 9784809703225
目次
ごあいさつ …1
■本編
イスラーム」入門 …2
コーラン』とは? …4
1 コーラン …5
イスラーム …6
2 ハディース …6
3 ヴェラム製アラビア語契約文書 …7
4 オスマン帝国全覧 …8
5 エジプトの習慣と風俗 …9
イスラーム原理主義とは …10
6 マナール聖典注釈 …10
イスラームの広がりと多様性 …11
7 大旅行記 …11
イブン・バットゥータの旅とイスラームの世界的な広がり …12
中央アジアイスラーム …13
8 幸福になるための知恵(クタドゥグ・ビリグ) …13
9 テュルク諸語集成 …14
10 ロシア帝国服飾図鑑 …14
南アジアのイスラーム …15
11 シャー・ジャハーンの肖像
  (『8~18世紀ペルシア・インド・トルコのミニアチュール絵画』より)…15
東南アジアイスラーム …16
12 スジャラムラユ(マレー王統記) …17
13 東方諸国記 …18
14 アチェ人 …19
中国のイスラーム …20
15 回回原来 …21
16 回回風俗図 …22
17 相承図 …23
日本とイスラーム世界の出会い …24
18 続日本紀 …25
19 采覧異言 …25
20 輿地誌略 …26

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■附録
 おもな参考文献 …27
 執筆者紹介 …28

承教寺の狛件

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 散歩の途中で見つけた、日蓮宗承教寺の入り口に鎮座する狛件(くだん)。狛犬にしてはずいぶん横長の図体で、犬というよりライオンみたい。顔は人面だし、いったいこれはなんだと思わず写真をとりました。帰って調べたら狛犬サイトにもちゃんと載っていました。

港区>承教寺(リンク切れ)
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www.komainu.org

戸越八幡神社の狛犬

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 戸越銀座商店街を散歩していたら近くに八幡様があったので、寄ってみました。江戸時代の狛犬があってびっくり。しかも有形文化財の指定が。狛犬の脇にあった立札には、次のように書かれていました。

品川区指定有形文化財
戸越八幡神社 石造狛犬(とごしはちまんじんじゃ せきぞうこまいぬ)

所在 戸越二丁目六番二十三号 戸越八幡神社
指定 昭和五十三年十一月二十二日(有形民俗第五号)

 この狛犬は、延享(えんきょう)三年(一七四六)に、戸越村の村民がお金を出し合って当社に奉納したもので、区内では最も古いものである。
 この頃、各村落には庚申講(こうしんこう)が結成されていたらしく、本村や平塚の庚申講が中心となって狛犬の造立(ぞうりゅう)が進められたことが銘文によってわかる。また、左右の台石の各三面に刻まれた二百七名の人名によって、当時の戸越村を構成していた村民のほとんどの氏名が把握でき、大変貴重なものである。

 平成八年三月三十一日 品川区教育委員会

 確かに台石にはたくさんの人名が刻まれていました。年月を経ていて私にはほとんど判読できませんが、貴重な記録であることはよくわかりました。
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 参道入り口には別の一対もありました。こちらも明治6年(1872)と古く、抱えている子どもと玉も味がありました。
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 狛犬のサイトにきれいな画像があったのでリンクしておきます。

八幡神社 品川区戸越2-6-23(平成19年3月18日)
http://5.pro.tok2.com/~tetsuyosie/tokyo/

大向一輝『ウェブがわかる本』

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2015年のごあいさつ 〔@i2kのブログ〕
http://i2k.hatenablog.com/entry/2015/01/01/021555

 思えばウェブとのつきあいで参考にしたのが、大向さんの『ウェブがわかる本』だった。2007年の出版だがその年の夏にブログを手がけることになり、この本がどこかで紹介されていたので入手して読んだ。そこで指摘されていた(1)ブログ、(2)SNS、(3)集合知、という3つの概念の意義を知ったことで、ウェブの世界に臆せず入れた。今朝本棚からとりだして改めて拾い読みしてみたが、今でもまったく色褪せない力強さで背中を押してくれる。出版社のサイトに紹介があったので載せておきたい。

ウェブがわかる本 〔岩波書店
http://www.iwanami.co.jp/hensyu/jr/toku/0704/500562.html

 2010年3月ご本人に初めて会ったとき、Facebookの功罪についてうかがってみた。「もちろんいいところとわるいところがありますが、いいところのほうがほんのちょっと多いと思っています」というお答えだった。