Kadoさんのブログ

日々のあれこれを綴ります

「青淵俳壇」掲載句より

俳句を始めたそもそもは、仕事でブログなるものをやることになった2007年、ブログ冒頭の挨拶代わりに五七五の俳句もどきを載せてみたことでした。同僚におだてられ幾つか載せましたが、流石に素人の句を載せるのは気が引けたので止め、新聞の俳壇やNHK俳句などで独学。一時期句会にも誘われなんとかそれらしき句が詠めるようになった2009年秋、渋沢財団機関誌『青淵』掲載の「青淵俳壇」に投句を始めました。毎月5句投句すると、その中から1~3句が掲載されるようになりました。
https://www.shibusawa.or.jp/outline/seien/index.html

退職するまでの8年間に、247句が掲載されました。あらためて見直してみると、飛鳥山や仕事関係の句が58、国内外への出張や旅行での句が42、家族を詠んだのが38、その他季節ごとの諸々を詠んだのが109でした。すこしばかり巻頭に採っていただいた句がありますので、その中からいくつかここに載せておきます。

■「鞦韆につもりて静か春の雪」(781号 2014年4月)
鞦韆は「しゅうせん」「ふらここ」と読み、ブランコのことです。飛鳥山公園の児童コーナーに置かれたブランコに、春の雪が積もっている景色。俳句を始めて知った言葉はたくさんあります。

■「飛鳥山雨の上がれば亀の鳴く」(793号 2015年4月)
「亀鳴く」という春の季語を一度使ってみたくて詠んだ句。亀は鳴いたりしないのですが、藤原為家の歌からきた、春を表す空想の季語だというので興味がわいたものです。
https://w.wiki/3SXF

■「ボンジュールゆきかふ春の日仏展」(734号 2010年5月)
2010年春の渋沢史料館企画展「渋沢栄一とアルベール・カーン : 日仏実業家交流の軌跡」では、来場者が受付で「ボンジュール」と言うと料金が割引になるというので、受付に行くと何度も「ボンジュール」が聞えたことでした。
https://tobira.hatenadiary.jp/entry/20140808/1407462789

■「青淵忌文庫飾れる竹鶴図」(766号 2013年1月)
渋沢栄一の命日11月11日は、毎年「青淵忌」として行事が行われていて、この時も飛鳥山にある青淵文庫で竹鶴を描いた掛け軸が展示されていました。青淵は渋沢栄一の号です。

■「シャガールの恋人浮かぶ秋の空」(825号 2017年12月)
2017年秋に東京ステーションギャラリーの企画展「シャガール三次元の世界」を観た時の句。詠んだ句をみるとその時の状況を鮮明に思い出します。
http://www.ejrcf.or.jp/gallery/exhibition/201709_chagall.html

■「子を叱ることもなくなり大根煮る」(791号 2015年2月)
大根は俳句では「だいこ」と言う冬の季語。息子たちが独立して叱ることもなくなりましたが、大根はよくストレスを吸収してくれたものでした。