仕事でほぼ毎日出していたブログの記事に、社史の中に見つけた関東大震災をはじめとする災害関連の記事を載せていきました。2011年4月22日に出した帝国ホテルの記事から、2012年3月14日の三越の記事まで、30件以上のブログを出すことができました。その中でわかってきたことをまとめ、2012年3月にトロントで開催された米国アジア学会で、"The Great Kanto Earthquake as Seen in Shashi"(社史に見る関東大震災)と題した発表を行いました。その後、米国ピッツバーグ大学発行の電子ジャーナル『社史』に、発表内容を掲載することになりました。掲載に当り発表時に受けたコメントから、「東日本大震災に於ける企業の社会貢献」についての考察を追加しました。改めて調べてみると、ソフトバンク、ユニクロ、ヤマト運輸など多くの企業が様々な支援活動をしていたことがわかり、その中からヤマト運輸の取り組みについて追記したのです。その結びとして、「この取り組みについては、次に出る社史に詳細が書かれるだろう」と書きました。
『弦楽四重奏曲第5番』(2015)は3楽章からなり、連続して演奏されます。作曲者はブーレーズの「錯乱を組織しなくてはならない」という一種のアジテーションを重要なキーワードとしているとのことですが、その意味を考えながら聴きました。第1楽章は「Senza tempo」。テンポ無しでどうやって合奏が成り立つのかと思いましたが、演奏者はそんなことどこ吹く風という面持ちで、激しい対比のある音楽を奏でていました。第2楽章は「Vif - Swing, un peu moins vite - Beaucoup plus lent」、直訳すれば「活き活きと―少し遅いスウィング―もっと遅く」となりますか。解説にはスケルツォとありましたが、自由な響きに満ちていました。第3楽章は「Encore plus lent - A peine moins vite dans le sentiment funeraire - A la sortie, Bien modere」「さらに遅く―葬式の感情の中で―最後はモデラートで」。音楽を葬るかのような流れが続き、最後は奏者が一人ずつ退場していきました。