2010年に芥川也寸志(1925-1989)のオペラ『ヒロシマのオルフェ』(1960/67)を演奏した際、テキストの著者である大江健三郎(1935-)の本を初めて手に取り読んでみた。芥川賞をとった『飼育』など初期の短編いくつかと、最新作の『水死』。T.S.エリオットに深く傾倒しているのを知り、エリオットの『荒地』も久しぶりでページを繰った。丁度その年の岩波書店『図書』に大江が連載を書いていたので、何冊か入手して読んだものだ。手元に今もあるのをリストアップ。「上機嫌」はオルフェに関係の深い作品。
- 大江健三郎『水死』(講談社、2009)
- 大江健三郎『見るまえに跳べ』(新潮文庫、2000)「上機嫌」
- 大江健三郎『夜よゆるやかにあゆめ』(中央公論社、1959)
- 篠原茂『大江健三郎文学事典』(森田出版、1998)
- 『図書』1~3月(岩波書店、2010)「親密な手紙 / 大江健三郎」
1月「不思議な少年」ガストン・バシュラールがでてくる
2月「困難な時のための」E.W.サイードがでてくる
3月「感受性のある個性」オーデンがでてくる