これまでに読んだ佐藤優の本を出版年順にリストアップしておきます。どれも刺激的でしたが、『獄中記』が圧巻でした。
『国家の罠:外務省のラスプーチンと呼ばれて』(新潮社、2005.03)
『自壊する帝国』(新潮社、2006.05)
『獄中記』(岩波書店、2006.12)
『国家と神とマルクス:「自由主義的保守主義者」かく語りき』(太陽企画出版、2007.04)
『地球を斬る』(角川学芸出版、2007.06)
『国家情報戦略』(高永喆との対談)(講談社、2007.07)
『国家の謀略』(小学館、2007.12)
『ロシア 闇と魂の国家』(亀山郁夫との対談)(文芸春秋、2008.04)
この中の『自壊する帝国』に貼っておいた付箋からのメモ。
マストニーク氏と知り合ってから、私がイギリスを去るまでの期間は十ヵ月足らずだったが、その間に私はこの古本屋店主兼BBCの謀略放送専門家から、貪欲に知識を吸収しようと努めた。(中略)
「あなたに関心があるならもっていきなさい」
そう言って、決して代金をとらないのである。私がいくら金を払おうとしても、ガンとして受け取らない。
「サトウさん、本には一冊、一冊の運命があるんですよ。私にはそれぞれの本がいちばん幸せな運命をたどって欲しいと思っている。サトウさんのところに行けば、幸せになりそうな本を勧めているんだよ。商売は米国議会図書館や大英博物館を相手にきちんとやっているから心配ないよ。それに、あなたの方から注文した本に関してはきちんと代金をもらうから、気にしないでくれ。」(p37)