Kadoさんのブログ

日々のあれこれを綴ります

『文化を育むノルウェーの図書館』

 オスロ大学図書館のマグヌスセン矢部さんが書いてらっしゃるので思わず読んでしまいました。マグヌスセンさんとは2006年のEAJRSヴェニスで知り合いました。そのときは日本の捕鯨に関する本がオスロにある、というお話をうかがった記憶があります。日本から遠い国ではありますが、いろいろな縁でつながっているのだなあと思いました。
 フィヨルドを巡るブックボートの話、移民への図書館サービス、視覚障碍者へのサービスなどなど、お国柄が違うと図書館のサービスもいろいろだと思うと同時に、根底に流れる精神は共通するのを感じました。インターネットで世界中の図書館がつながっている時代ではありますが、視覚障碍者が北欧諸国のどの国の資料も利用できる仕組みはすばらしいと思います(p215)。また移民や難民を対象とした「言語カフェ」の話も興味深かったです(p224-225)。
 共著の吉田さん、和気さんは存じ上げませんが、いいお仕事を積み重ねておられるのだなあと思いました。

『文化を育むノルウェーの図書館:物語・ことば・知識が踊る空間』
マグヌスセン矢部直美、吉田右子、和気尚美著
新評論、2003
NDLサーチ http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I024401693-00


『文化を育むノルウェーの図書館』〔新評論〕
http://www.shinhyoron.co.jp/cgi-db/s_db/kensakutan.cgi?j1=978-4-7948-0941-4

同じくEAJRSで知り合った江上敏哲さんのメモ 
http://egamiday3.seesaa.net/article/364239845.html
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